Year Of The Tiger 〜まいちゃをたずねて三千里〜 4
こんばんは、225です。
前回はまいちゃにまつわる聖地巡りについて書きましたが、今回も聖地から始まります。
2018年5月2日、Spokaneでのライブ当日。この日のライブは指定席だったので、気持ち的に余裕がありました。なので、元々行くつもりのなかったもう一つの聖地"Coeur d'Alene"に行ってみることに。"Coeur d'Alene"とは、Spokaneのあるワシントン州の隣、アイダホ州にある湖(とその周辺のリゾート)のことです。まいちゃファンならご存知でしょうが、Alter Bridgeの3枚目のアルバムに同名の曲があります。歌詞の内容はやや悲しいものの、それでもこの湖が人の(まいちゃの)心を癒すもののように表現されているので、彼にとってとても大切な場所であることがうかがい知れます。実際、まいちゃは子供の頃よく訪れていたといつかのライブで言っていました。俄然気になる。
日本にいた時は「隣の州なんて無理〜」と思っていたけど、実際に調べてみるとホテルから35〜40分くらいで行けそうと判明。朝食後、Oさんが呼んだLyftに乗ってビューンと行ってきました。Lyftの中では運転手さんが最近ハマっているというトルコ人歌手の動画を見せられたりしましたが、本編と関係ないので省きます。
大した混雑もなく、ものの35分くらいで目的地に到着。ここがあの…ついに来たぜ…
コーダレーン!!!
写真がいまいちアレですが、本当に綺麗な場所でした。眩しい光、寄せては返す波の音、取り囲む緑。普段これだけの豊かな自然を目にすることがないので、そう言った意味でも感動。しかもそれがまいちゃの大切な思い出の場所だという事実。前日に引き続き、またもや言語化できない感情で胸がいっぱいになりました。
その後は近接するショッピングモールでお土産を買い、LyftでSpokaneに戻りました。(ちなみにCoeur d'Aleneのステッカーはシアトルのライブでまいちゃに1枚差し上げました)
全く着る予定のないタンクトップとステッカー、キーホルダー
ホテルに戻って休憩した後は、他の友人達と近隣のレストランで合流して軽く食事。そしてミーグリの時間ぴったりくらいに会場に行き、念入りなセキュリティチェックを経て入場、列に並んでサウンドチェックの案内を待ちます。
もうすぐまいちゃに会える。
半年ぶりのまいちゃ。
今日は落ち着いてちゃんと話そう。
サインを貰うときに、自分の名前も書いてもらおう。
いつもと違うポーズで写真撮影をしてみよう。
などと、いろんな思いが脳裏を駆け巡ります。
そしてそんな私の気持ちをさらに煽るかのように、薄い壁を通してまいちゃのリハが聞こえてきました。
"〜A Mother's Love Survives〜"
あーーーーーーーーーーーーーーー
久々に聞くまいちゃの生声〜〜〜〜〜
私の大好きな声。。。
まいちゃが、すぐ、そこに、いる。
アメリカ人でもないくせに、脳内で「オーマイガー!」と叫び続けていました。
そしていよいよ扉が開いて、会場内へ。
まいちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(語彙力ゼロ)
まいちゃ。。。尊い。。。
ファンがあらかた着席し、まいちゃが指慣らしを終えた後、Tim(Alter Bridgeのツアーマネージャー兼まいちゃソロツアーのベーシスト)に何事か指示を出してから、まいちゃはファンに向き合いました。そして一息ついた後、急にハイテンションな声で「フーゥ!」と言いながら両腕を振り上げます。とてもご機嫌そうなニコニコ顔で。そして手を振ってから「ハーイ」とファンに挨拶しました。その様子がおかしくて、何人かのファンがクスクス笑いながら「ハーイ」と答えると、まいちゃはまた「ハーイ」とレスポンス。かわいいーーーーー(この時の様子は私のインスタにアップしたので興味がある方はご覧になってください)
そんなこんなで、私たちはまいちゃの可愛さと美しいギターの音色をたっぷり堪能した後、今度はサイン会&写真撮影のためにロビーへ移動。
しばらく待つとステージを降りたまいちゃがサインテーブルへ着席しました。ち、近い。
途中ファンが途切れた瞬間、私と友人Oさんの方をパッと見てにっこり微笑みながらヒラヒラと手を振ってくれる1幕もあったりしました。(私たちが半狂乱になったのは言うまでもありません)そして近づいてくるミーグリの順番。(いつもここで緊張のあまり吐きそうになる)
なんて綺麗な横顔のシルエット。
そして細長くて華奢な指。。。
ああーーーーまいちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
頭の中がとっ散らかった状態で、いよいよ私の番がやってきました。
オーマイガー
落ち着け私。落ち着いて話すのが今日の目標なのよ。
(いつもアワアワして挙動不審になるので)
これまでのイメトレを思い出し、引きつる顔をなんとか抑えて無理やり笑顔を作ります。(もう既にいっぱいいっぱい)そしてなんとか「あなたに会えてとても嬉しいです」と伝えて手を差し出し、握手してもらいました。そして日本から持参したお土産(アルバムのタイトルにちなんで虎のぬいぐるみ)を渡し、eBayで購入したまいちゃのレアな宣材写真(25年前のもの)にサインをもらいました。どちらも反応は上々。(近くにいたスタッフに見せたりしていました)フーッ これで任務の一個目は終了です。ちなみに、まいちゃにプレゼントを渡した時、なぜかファンの間からも「Ohhh」という小さな歓声が上がりました(笑)。まぁ楽天で買ったものですが、可愛いので写真を載せておきますね。(タグはオーダー品)
前日の夜にホテルで撮った写真
握手の後、私が持ってきたプレゼントの方を見るまいちゃ
そしてまた列に並んで今度は写真撮影。ユニークなポーズにしようと思ったのに、結局いつもと同じになりました。。。
Alter Bridgeのミーグリの時よりも笑顔が多めのまいちゃ
この時ハグをしたような気がしますが、記憶がぶっ飛んでいてハッキリとは覚えていません。(ショック)ただ、改めて"Thank you for your gift."と言われたことは覚えています。これにて本日の任務は完了。あとはショーを楽しむだけです。ちなみに常連組の友人が言うには「マイルズはもうあなたの顔を覚えているわね」とのこと。他の常連の人も「あの様子だと、覚えているね」と言ってくれました。いつも見ている人が言うのだからそうなのでしょうか。私には違いが分かりませんが、ちょっと嬉しかったです。
さて、いよいよライブ本編。
例によって詳細は覚えていないので、特に印象に残っていることだけを書きます。
まいちゃはこの日(私の聞き間違いでなければ)初めてソロ・アルバムから"Mother"という曲をライブで披露しました。お父さんが早くに亡くなり、二人の子供を守って懸命に生きてきたお母さんを讃える曲です。アメリカツアーの初日、地元スポケーンでのライブで、お母さんの目の前で演奏するその意味。二階席にいたまいちゃのお母さんは、どんなに誇らしかった事でしょう。そしてまいちゃもお母さんに最高のプレゼントができたんじゃないかしらと思います。私も完全なる部外者でありながら「良かったねぇ〜良かったよぉ〜」などと勝手に感動しておりました。
あと嬉しかったのはThe Mayfield Fourの曲をいくつか演奏してくれたことですね。EdenやWhite Flag, Suckerpunchなどありましたが、まいちゃによる解説が一番多かったのはMars Hotelです。とは言っても、マイクを通してくぐもった声になると途端に聞こえなくなる私の貧弱なリスニング力では、半分くらい聞き取れませんでしたが(泣)他のファンはかなり笑っていました。
そう、今回のソロツアーの一番特徴的な部分は、とにかく「笑いが絶えない」ということでした。ヨーロッパツアーをしていた時のライブ写真を見ていても気づいたけど、まいちゃにとってこのソロツアーはどうやら、楽しくて楽しくて仕方がないもののようなんです。もちろんAlter BridgeやSMKCもそれぞれ楽しいと思いますが、このソロツアーで見せる笑顔の多さ、ちょっとすごいです。「まいちゃ、こんなに笑うんだ」というのが感想。正直、意外でした。Alter Bridgeの時は、声を守るためにミーグリの3回に1回は喋らないようにしているみたいだし、何なら接触禁止令も出たりします。ファンと対応する時も、フレンドリーでありながら、やや緊張した面持ちでした。(私にはそう見えた)でも今回のソロツアーは、大勢のファンと気軽に触れ合って、ライブ中も頻繁にファンと会話したり、リクエストを受け付けたり、"I LOVE YOU!!!"と叫ぶファンに対して"I LOVE YOU"と冗談で返したりしていて(笑)とにかくカジュアルな雰囲気。アルバムのテーマ自体はとても重いものだけど、長年かけてやっとお父さんに対する思いを吐き出し、それを納得のいく楽曲群に紡ぎ上げたことで肩の荷が下りたのはもちろん、ずっとやりたかったソロが自分の予想以上の成功を収めて(ライブは各地でソールドアウト)とても充実していることが伝わってきました。
まいちゃがそんな楽しい気持ちをあまりに素直に表現するので、聞いている私も暖かい気持ちになりました。他のファンもみんないい顔をしていた気がする。とにかくアットホーム感がすごかったです。一言で言うと「愛」。会場の空気中にふんわりと暖かい愛が漂っていました気がします。
Watch Over Youを聞きながら体を寄せ合う親子
翌日のシアトルのライブについては時間が無いのではしょります。ただ、一つだけ自分の覚書用に書いておくと、私はシアトルのライブ中に演奏されたある曲で思わず泣いてしまいました。私は基本的に頭を空っぽにして曲に没頭する(音を浴びる)タイプなので、普段のライブでは興奮することはあっても泣くことは滅多に無いんですが、今回はダメでした。というのも、このライブのちょうど2週間前にとても近しい人を亡くし、その人を思い出したからです。あまりにも悲しみが深かったので、本当はこの遠征も取りやめるつもりでした。でも、同じ悲しみを共有していた人に「(亡くなった人も)絶対行けって言うに決まってるから行っておいで」と後押しをされたことで考えを改めました。それと、ソロアルバムのテーマとして「死」と「それを乗り越える葛藤」があり、それがまるで自分に対するサインのように感じられたこともあります。加えて「明日、自分もしくは相手が亡くなることは現実的にあり得る。生きている人には会えるうちに会いに行かなくては」ということを強烈に実感したことも大きな理由です。
結果、渡米してよかったと思いました。悲しい気持ちに変わりはないけれど、まいちゃの歌が私の気持ちを代弁してくれたようで、心の澱が少し流れたような気がしたからです。
What a wonderful life
For as long as you've been at my side
And I want you know
I loved you so
〈Wonderful Lifeより〉
世の中にはいろんな形のアートがありますが、とりわけ音楽というのは、人種も国も性別も全て超えて人の心に届く素晴らしいものです。作った本人の意図とは違うところで、誰かが救われていたりします。まいちゃは曲を作ることで自分を癒し、私はそれを聞くことで癒される。いつかこの感謝を本人に伝えたいと思います。
終わり。
〈追記〉
最早当たり前過ぎて書くのを忘れていたんですが、まいちゃの声、すっっっっっっごくよかったです。いや、もともと歌が(ギターも)とても上手いので今更なんだけど、今回はまいちゃ一人での演奏がメインだったので、音がシンプルだったんですね。だから誤魔化しが一切効かない、本物の実力が試される場だったわけです。でもそこはまいちゃ。音がギター一本のみでも聞かせます、マジで。まあAlter Bridgeのライブを見ても歌がめちゃくちゃ上手いのはわかるんですけどね。(天使だし)ただ、だからこそサウンドには工夫をしていたみたいで、ペダルみたいなヤツ(雑)を導入して、それを踏み踏みすることで、まるで複数人が演奏しているような音の厚みを出していたそうです。(詳しい人に教えていただきました)この後に始まるバンドセットはどうなるのか、楽しみです。
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