初めての北欧遠征 その6

前回がスウェーデン公演で終わったので、今回はオスロ公演についてついて書きますね。と、その前に。実は先日、ヒューリックホール東京という会場で、UNCHAINというバンドのライブを見てきたので、その時のことをチラッとだけ。

UNCHAINは京都出身のロックバンド(ロックなのか?)。彼らを知ったのは2009年のRising Sun Rock Festivalだったので、そこから数えるともう10年。2009年は移動している途中で彼らの音漏れを聴いただけでしたが、それでも「このバンドすごい!」と衝撃を受けました。それで気になって翌年に初めてワンマンに行ってからどハマりして。その後、彼らの情報を収集するためと、ファン同士で交流するために、初めてTwitterのアカウントを作りました。そう、私のTwitterデビューはUNCHAINが理由だったんです。


今ではTwitterを通して知り合った人たちとご飯を食べたり、遠征したり、新しいバンドを発見したり、アーティストと繋がったり。人生が色々と変わりました。そんなきっかけを作ってくれたのがUNCHAIN。本当に感謝感謝です。バンドが結成されてから2020年で24周年を迎えるそうですが、そんな長い歴史があっても彼らのクリエイティビティはとどまる所を知らず、毎年何かしらCDをリリースしていました。途中、あまりにもハイペース過ぎて私の方がついていけず、また新しいお気に入りが見つかったりして、ここ数年は追いかけ切れていなかったのが正直なところ。ところが最近、ギタリストのシュガー(佐藤将文)が来年に脱退することを表明。なんだかんだ、ずっと続いて行くだろうから、ゆるゆる応援していこ〜とのんびり構えていた私にはとてもショックでした。(今年の7月には、彼らの2010年発売アルバムの再現ライブを見たばかりなのに。。。)


「推しがいつまでも活動しているのは当たり前じゃない」ということを痛感させられました。アーティストだって、人間だもの。色々考えて悩んで、別の道に進むことだって当然あり得るわけです。だからね、自戒を込めて書きますが、会いたい人には会いに行きましょうね。


さてさてAlter Bridge遠征に話を戻します。

スウェーデンでのライブが終わってから睡眠時間3時間半ほど(咳で眠れなくて、実質1時間以下)でまた支度をして、ホテル近隣のGloben駅へ。そこからストックホルム 中央駅へ行き、アーランダ・エクスプレスという特急列車に乗りました。バスより値段が高いけど、20分で空港に着くので時間を節約したい時に便利です。

空港に着いて朝ごはんを食べてからゲートに行くと、ライブ仲間を発見。たまたま同じ飛行機だったので、一緒に行くことに。そしてノルウェーでも別の仲間たちと合流して、みんなで中央駅に行くことになりました。知らない土地なので、同行者がいるのは心強かったです。


ノルウェーの空港近辺は、ガッツリ雪が降っていました。まぁ、予想通り。

外は寒いけど、電車の中は暖かいので、ダウンを着ていた私は汗だくになりました。そしてわずか25分でオスロ中央駅に到着。

中央駅付近は雪もなく、雨も降っていなくてラッキーでした。駅のすぐ目の前に海があって、街並みもすごく綺麗。じっくり見て回りたかったけど、時間がなかったのでホテルへ直行しました。

ホテルの部屋は日本のビジネスホテル並みに狭かったです。特にトイレやシャワーブースは、ちょっと体の大きい人にはかなり窮屈なな感じ。安いから仕方ないですが。でも内装が綺麗なので、やっぱり北欧はデザインがいいなーと思いました。


そして近くのセブンイレブンで食料を買い(店員さんの英語が聞き取れなくて、聞き返したら舌打ちされた)、部屋で食事を済ませてからミーグリのために会場へ移動。

入り口の外で待っていると、しばらくしてからマークのギタークリニックに参加していた人たちが中からゾロゾロ出てきました。みんな筋骨隆々とした強面の男性ばかりでびっくり。実はスウェーデン公演の際に私もギタークリニックに申し込んでいたんですが、「スケジュールの都合」でキャンセルになってしまいました。(詳しい人によると、おそらく人数が集まらなかったんだろうとのこと)でも、もしこのメンツの中に私が一人ポツンといたら、絶対浮くな〜〜〜という感じだったので、まあ良かったのかも?しれません。(女性が参加することもあるはずなんですけど、この日は怖そうなおじさんばかりでした)


そしてスタッフに呼ばれて中に入り、まずはサウンドチェック。会場内はステージの横幅がとても狭く、しかも変な臭いがしました。。。あれは何の匂いだったんだろう。。。

私はまいちゃの前に陣取って、たっぷり動画を録りました。それを後でインスタにアップしたら、まいちゃのファンアカウントを運営する友達がすぐにアップ。仕事が早い(笑)。


そしてサウンドチェック終了後、ミーグリです。この日もノーハグ、ノーキス、ノーシェイクハンズ。なので、またメモ用紙に「私がライブを見られるのは今年はこれが最後です。残りのツアーも頑張ってね」とメッセージを書いて持って行きました。

今度は手前にマークがいて、めちゃくちゃハンサムな笑顔でこっちを見ています。毎度のことですが、あまりのイケメンぶりに立ちくらみがして足元がフラつきました。いつもSNSなどで写真を見ていると、がっしりした体躯と、ライブ中のいかつい表情ばかりが印象に残りますが、実際はスラッと細くて顔が小さく(相対的に目が大きい)、誰に対しても非常にフレンドリーで、文句の付けようがない100万ドルの笑顔(そして歯がきれい)の持ち主なので、そのギャップがすごくて毎回新鮮にびっくりします。(こんな笑顔をいつも見られる彼の奥さんは、最高に幸せなのでは)


喉元まで出かかった「結婚してください」という言葉を飲み込みつつ、慌てて書いてきたメモを見せたら、またメモを奪われました。でもまいちゃと違って、メンバーみんなに「彼女は今日が最後だって!」と伝えてくれました(できる男マーク)そしてついでに抱き寄せられて、成り行きでハグもできたのでラッキー。フリップは「気をつけて帰ってね」、ブライアンは「喉をお大事に」と声をかけてくれましたが、まいちゃは無言でニコニコしてるだけでした。なんか言ってよ〜と思ったけど、可愛いから許す。それより、近くに寄って顔を見上げたときの、まいちゃのあまりの透明感に言葉を失いました。(スウェーデンでも驚愕したけど)人間の、しかもあと数日で50歳になろうとしている男性で、こんなに綺麗な人いる???ていうか、本当に人間???天使じゃないの???と。この感想は誇張じゃありません。正直、どんなに綺麗に撮れている写真を見たって、どんなに美しく描かれている絵を見たって、まいちゃの美は10分の1も伝わりません。目の前で息をして、動いている実物を見ない限りは理解は難しいと思います。肌には毛穴もシミも見当たらず、大理石のようにつるんと滑らかで色白。細面で、髪の毛はシルクのように柔らかく緩やかに波打ち、サングラスの奥に見える憂いを含んだブルーグレーの目は、人間の持ち得る一切の美を軽やかに凌駕。私は神を信じてはいませんが、彼の存在に関してだけは、神の造りたもうた最高傑作の一つなのでは?と思っています。そんな至高にして純然たる美の化身であるまいちゃが、これまた現代ロック界において最高レベルの歌唱力の持ち主(ギターも超絶うまい)であるという事実。天は二物を与えず、などという諺は凡人を慰めるための詭弁に過ぎない、と思わされてしまいます。うう。。。今なら175ドルでこの天使と写真が撮れますので、ツアーに行く機会のある方はぜひご自分の目で確かめてください。

そして天使とのミーグリが終わり、いよいよライブ。寒い中ずっと外で並んで待っていた甲斐あって、この日も最前列をゲットできました。

この日はマーク側です。今までAlter Bridgeのライブを見る時は大抵真ん中あたりかまいちゃ側だったのですが、この日はミーグリでマークの素敵な笑顔にグラッときたのもあって(笑)変えてみました。あとはもう一つ理由があったんですけど、それはヒミツ。


で、またThe Raven Ageは割愛して(笑)Shinedownから。

フィンランド、スウェーデンでやっと学習した私は、好きな曲の時にはあえて動画を撮るなどして、体力を温存することにしました。普通に見てると暴れてクタクタになってしまうので。。(スウェーデンでは暴れ過ぎて酸欠で意識を失いそうになりました)でも我慢できず、いくつかの曲ではガラガラ声でシンガロングしてしまいましたが。彼らはこの日もまた最高を更新してくれました。

セットリストはスウェーデンの時からかなり短くなっていました。調子が悪そうにも見えなかったので、もしかしたら会場の時間の都合だったのかもしれません。


1. Devil

2. Diamond Eyes

3. Monsters

4. Get Up

5. Cut the Cord

6. Simple Man


曲数が少ないのは寂しいですが、ライブ自体は非常に盛り上がりました。そういえば、ALter Bridgeのミーグリの後にShinedownのミーグリもあったのですが、ファンの数がこの3公演の中で一番多かった気がします。だからなのか、ボーカルのブレントが観客に歌わせる場面では大合唱が起こっていました。みんなが歌えると、俄然楽しくなりますね。そして余談ですが、Shinedownのミーグリを終えた後のファン達が、心の底から嬉しそうな顔をしていたのが印象的でした。みんなこのバンドが大好きなんだな〜というのが伝わってきて、こちらまで幸せな気分になります。

彼らのライブはまるでミュージカル。メンバー全員ものすごく動くし、クルクル回るし、ブレントの所作も独特で、見ていて本当に楽しいです。次回はぜひフルセットで見たいものです。。。


そしていよいよAlter Bridge。この日のセットリストはこちら。


1. Wouldn't You Rather

2. Isolation

3. Come to Life

4. Pay No Mind

5. Ghost of Days Gone By

6. Native Son

7. Rise Today

8. White Knuckles

9. Dying Light

10. Open Your Eyes

11. Waters Rising

12. Metalingus

13. In Loving Memory

14. Cry of Achilles

15. Blackbird

16. Godspeed

17. Addicted to Pain


スウェーデン公演に入っていたIn the DeepとWatch Over Youが消えて、代わりにDying LightとIn Loving Memoryが戻ってきました。


ちょっと話は逸れますが、Alter Bridgeの最新アルバムWalk The Skyは、Audio Ink Radioというサイトの"Best Albums of the Decade : Rock and Metal in the 2010s"というランキングの中で、85作品中5位に入っていました。(マークのソロ・プロジェクトTremontiのアルバムA Dying Machineは15位、まいちゃのソロアルバムYear of the Tigerは14位)さらにUltimate Guitarというサイトでは、Walk The Skyが"Best albums of 2019"というランキングの中で20位中5位(アルバム内のNative SonはBest Songs of 2019)。また、HMVのサイトでは"Albums Of The Year"に選ばれていました。こういうのを見ると、ファンの欲目を差し引いても、真に実力のある素晴らしいバンドなのだなーと改めて思いますね。2004年に結成されてからもうすぐ16年ですが、派手さはないものの、コツコツと良作を世に送り出し続けている彼らのクリエイティビティには本当に頭が下がります。そんな彼らと同じ時代に生きて、こうしてライブを見られる幸運を噛みしめつつ、この日のライブも存分に楽しみました。

みんなかっこいいよ〜(語彙を放棄)

メンバーみんなの演奏はもちろん、この日もまいちゃの美声は絶好調でした。上手いのが当たり前過ぎてこれが普通って思っていたけど、よく考えると全然そんなことないんですね。例えば私の大好きなShinedownのブレントだって、もちろん上手いんだけど、まいちゃのような伸びやかさはない。むしろ微妙な音階の使い分けは苦手っぽいです。だけど声質はいいし、パワーがある。だから好き。ロックバンドの歌手はオペラ歌手じゃないので、歌の上手さはそこまで重要じゃない。要は、そのバンドに合っているかどうかが大事なのであって、上手い=至高、とはならないのが面白いところ。まいちゃはスラッシュとも仕事をしているので、彼のバンドでガンズやベルベット・リボルバーの曲を歌うこともありますが、私は個人的にはParadise Cityはアクセル・ローズじゃないとしっくりこないし、Fall To Piecesはスコット・ウェイランドに歌って欲しい。ちょっと遠回りしましたが、つまり何が言いたいかというと、まいちゃの声はAlter Bridgeに相応しく、しかも桁外れに上手い、ということです。

そしてマークとブライアン。今回初めてマーク側で見ていましたが、二人とも演奏しながらファンの顔を時折見てくれて、目が合うと頷きながらニヤッと笑ってくれました。うふふふふ。それだけでもう顔がどうしようもなくニヤけてしまいます。(ちゃんと演奏も聞いています)まいちゃはAlter Bridgeのライブ中はギターと歌があるので、あまりファンに絡まないのですが、この二人は割とアイコンタクトをしてくれます。それだけでもこっち側で見た甲斐がありました。

は〜やっぱりAlter Bridge好き。かっこいい。

まいちゃのインタビューによると2020年はWalk The Skyのプロモーションのためにほぼずっとツアーをする、と言っていたので、また来年どこかで見られるといいな。


というわけで、私の北欧遠征記はこれで終わり。長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました!

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